「オレ、転校するから」
それは本当に突然の幼馴染みの言葉。
「とりあえず…ちさとには先に教えておきたかったから」
何もわからなくなって目の前が現実なのかとまで考えてしまう。
「それでこれ…」
たった一言で、握った手をつきだされた。思わず反射的に両手で受け取る形をとってしまう。これは二人でおやつを分けたりしていた小さい頃からの癖。
「これ…」
彼が手を開き、そのまま私の手に流れ込んだのはペンダントだった。
彼の誕生日に私が渡したペンダント。表には十字架のような紋章。裏には無料で文章を入れてくれるとあったから、がんばれタクト!と入れてもらった。サッカーのレギュラーをかけた試合前の誕生日。
「これ、返すってことはタクトにとって私はもういらないってこと?」
涙で目はうるんで、声も震える。悲しさと悔しさと寂しさと…いろいろなものが一気に膨れ上がる。
「ちがっ!違う!裏、裏見てみろ!お前があげたやつじゃねぇって!」
私の泣き顔にタクトも慌て弁解した。
私は涙を堪えることなく裏を見た。
ETARNAL FRIEND
「…これってどういう意味?」
なんとなく嫌な予感だけがする。けれどここではっきりしないといけないと思う。
「永遠の友達…
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