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ある方の影響で始めた八神の自由気ままな箱庭
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創作、空想、妄想、その他諸々が好きな八神。
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私の家は村人を神隠しにすることで長らえているという。
私はどういうことかわからないしただ家族に従うだけ。
だけど…おせいちゃんが犠牲にあうなんて。

結局次の日に私はおせいちゃんの家に向かっていた。
「おせいちゃん遊ぼう」
大人たちが外にいる間、子供は家で出来ることや親の手伝いをする。その合間で遊ぶ。
家からはなんの返事もなかった。裏にもまわってみたがいない。
私はホッと胸をなでおろした。
今日はいなかった。それでいいと思って家に戻ったが帰ったと同時にまるで見計らったかのようにばあちゃんがいた。
「今日、連れていくんだよ」
ばあちゃんの一言にずんと重さを感じた。

逆らうことも出来ずちょうどよい樹を探して登り、村を見渡した。
それから山もみた。やっぱり山神さんはわからなかった。

「おせいちゃん」
「みーちゃん。よくここがわかったね」
「あの樹に登って探してみたら見つかったよ。ねぇ遊びにいこう」
「ごめんね。今日は洗濯早く終らせて干さなきゃだめなん」
川で洗濯する手は止めずにおせいちゃんは済まなそうに言った。
「そっか。わかった…」
「みーちゃん、一人?神隠しにあわないよう気をつけてね」

おせいちゃんと別れて、手頃な樹に登って考えた。
考えて考えて、夕暮れになり決めた。

私は持っていた風呂敷に枯れ葉をたっぷり詰め込んだ。それから火打ち石を懐に忍ばせ、山に登った。
辺りは夕暮れだけど山は鬱蒼としていて既に暗かった。

中腹くらいまで行き、枯れ木を見つけ風呂敷を広げ、火をつけた。
何度か火をつけていくうちに火は広がった。
山神さんにおせいちゃんをとられない方法。私が選らんだのは火をつけて山を焼いてしまうことだった。
火は燃え広がるとどんどんその強さを増していった。
けれど私は気づかなかった。
風が火に味方をし、火は山でなく村まで襲おうとしていた。そして私自身も炎に追われた。逃げても逃げても炎は襲ってくる。

そしてもうダメだと思った瞬間見たのだ。
そこにいたのは真っ黒い烏のような体と嘴の人を。
それは私を捕まえるとそのまま飛んだ。
私はもうどうしていいのかもわからずただ呆然としていた。
下を見ていると村を襲う炎と逃げ惑う人々が見えた。
そのなかにはおせいちゃんも。
その時私はおせいちゃんのもとへ行こうと体を懸命に揺らしもがいたが無理だった。
そうしてもがこうとしている間に村は完全に消えてしまった。

つづく
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